かわいひでとし日記


 

令和元年12月11日      ブラック企業?      働くということ


佐川 清 という人が居た。

一人でリヤカーを引いて運送業を始めたのだった。

一人で配達し、一人で集荷し、一人で営業をして、一人で集金をした。

そうやって出来た、佐川急便という会社は、急成長した。

一人で全部やる、セールスドライバーというものが出来た。

全国ネットの大きな会社になってからも、セールスドライバーは担当地区を、自分ひとりで配達、集荷、営業、集金をした。

主に中小企業を相手に顧客を拡大して行く。

自分が営業して受けた仕事だから、相手の無理も聞いてやる気になるのだった。

どうしても、明日納品しなければならないけれど、出来上がるのが夜遅くなってしまう、なんとか頼むよ、と言われれば、

解りました、と言って、締め切り時間後も集荷をする。

重量が規定オーバーでも、仕方がないと思って集荷をする。

そんな事だから、2t車が営業所に戻ってくるのも締め切り時間を過ぎている。

集荷してきた荷物を方面別に仕分けして、長距離の大型トラックに積み込み終わると、もう明け方近くになっている。

その場でうとうとしていると、長距離トラックが到着し始める。そして荷下ろしをして、仕分けをして、

2t車に積み込むともう、配達に出る時間だ。

昼までに配達を済ませてから、トラックで仮眠をして、営業に回る。

夕方近くなると集荷に回る。

こういうふうに、寝る時間も無いほどの忙しさになるのは、物流が多い年末などに限られるけれど、

普段も似たような感じで毎日忙しく仕事をする。

給料はとても良かった。

働いた分、高い給料を貰う事が出来た。

と、

いうのは、実は若かりし頃の自分の体験談だ。

夢中で仕事をしていた。

お客に頼まれて、締め切り時間を大幅に遅れて営業所に戻ると、

バカヤローだのタコだのと上司に叱られるけれど、その上司も、

お客に頼まれれば仕方がないと、同じ気持ちでいてくれたのだった。


なぜこんなに働けるのかというと、創業者、経営者と同じ気持ちになるからなのだった。

自分の担当地区の事は一人で全部やる。

自分が営業した相手だから、締め切り時間が過ぎても面倒を見る気になる。


佐川急便は中小企業から絶大な信頼を得ていた。

佐川さんなら、なんとかしてくれる、と思われていた。

一人の平社員が経営者と同じ気持ちで仕事をし、それなりの報酬も得ることができた。

みんな、稼ぎたいので、きついのは解って入社して来た人たちだ。

誰も文句は言わないで黙々と働いた。

佐川急便には「駆け足」という決まりが有った。

歩いてはいけないのだ。

しかし、決まりが有るから走るのではなく、本当に1分1秒が惜しくて走るのだった。



佐川 清さんが亡くなってから、佐川急便は変わってしまった。

お役所みたいな会社になってしまったなあと思った。

それはもちろん、世の中が変わってしまったからだろうと思う。

今なら一発でブラック企業と言われるだろう。

けれど、働いている社員がみんな創業者、経営者と同じ気持ちでいたから文句も言わないし、当たり前だと思っていた。

そしてそれだけの給料を貰っていた。


佐川 清さんは疑獄事件を起こしたり、何かと強引な点が指摘されるけれど、

そして、今では考えられないようなことをしていたのかもしれないけれど、

使われている社員が創業者の気持ちで仕事をしていたのは確かだった。

であれば、文句を言う気にもならないのだ。

これは大変なことではないだろうか。

どこかに見習うべき点が有るのではないだろうか。


自分が会社の創業者であり、社長だったら、特に働きもしないのに文句ばかり言う社員を雇いたいとは思わない。

創業者と同じ気持ちでやってもらわないとかなわない。

そのぶん、給料もたくさん払いましょう、と、そういう気持ちにならないでしょうか。

今の世の中に生きている自分たちは、過去のこの強引なやり方から、どこかしら学ぶべき点は無いでしょうか。

平社員が創業者と同じ気持ちになって仕事をする、というのは、

もしかすると、とてもとても大切なことなのではないだろうか。


と、今の世の中を見まわしてみると、強く思うのでありました。

今の世の中には、なにかしら参考にして欲しいと思うのでありました。

百田尚樹 著 「海賊とよばれた男」を読みながら、ふと、

佐川清さんの事を思い出した、12月の眠れない夜に。

 

佐川清さんが描いた飛脚のマークも変わってしまった、、、、



ウィキペディアより

日曜集配などの迅速な配達や運転手の集金担当など運送業の革命的な発想で高収益を上げ、
各地の運送業者の吸収合併や新会社の設立で全国進出を図り、
1977年、全国ネットワーク網を完成。

徹底したノルマ制を導入し、

社員に労働基準法を無視した超長時間労働で稼がせる代わりに

同業他社の数倍の賃金を保障するという経営方法で、グループを拡大。

高度経済とともに張り巡らされた道路網をフル活用し、
創業からわずか30数年で「日通」と肩を並べる会社に急成長、
日本有数の運送会社グループに育て上げる。

 



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