かわいひでとし日記
     思うこと、こころもち、脳内風景

2015.05.09       通勤妄想(2)   この国のかたち


そこは、国が運営する研究所なのだが、その存在は秘匿されている。

地下の部屋へ入ると、そこに、、、、。



人間の脳が培養されているのだった。




先生、こんにちは。

と、脳に話しかける研究員。

この脳は、司馬遼太郎さんなんですよ。


ええ?!


その後の日本の姿を先生に見て頂いて、ご意見を伺っているのです。

脳には、音声を発する装置と、聴覚の役目をする装置が接続されていて、

会話が出来るのだった。

視覚については、まだ完全なものが出来上がっていないのだという。


「ご本人」は、生前と同じ様に、いや、正確に言うと、

生前目をつぶっている時と同じ様に普通に会話が出来るのだった。

「ご本人」の認識では、自分が脳だけの姿になっている感覚は無く、

「生きていた」時と同じ感覚なのだそうだ。

ただ、視覚だけが無い。

日本の政治のこと、国際関係のことなどを中心に意見を聞いているのだという。


それは凄いですね。

実は僕も、「その後」の日本について、

司馬遼太郎さんの意見を聞いてみたいと思っていたのです。

 



しかし、その研究は成功するのだろうか、、、、。

手足が有り、少なくとも胴体が有り、歩いたり、風を感じたり、人の顔を見たり、

臭いをかいだり、美しい物や汚いものを見たり、外部から刺激を受けたりしなけ

れば、脳は正常に働かないのではないのか、、、、。



事が起これば普通に戦争をする「普通の国」になったほうが良いのか、

韓国とはどうすればいいのか、

戦後の精算は完全かつ最終的に解決しているのか、

夢を持たず、働かなくなった日本人についてどう思うか、

ぜひとも司馬遼太郎さんに聞いてみたいと思うのだった、、、。


電車が原宿駅に着き、

竹下口の改札を出たところでけつまずいたのだった。




通勤妄想 愛が芽生えるとき



 


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