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令和6年2月5日 ゴジラの足跡 ゴジラが日本を助ける |
ゴジラ-1.0の評価がとても高い。 というか、恐ろしく高い評価を受けている。 とんでもない高評価だ。 海外のレビューを見ていると、本当に大絶賛状態だ。 たくさんのレビューの中で多い意見としては、 「ハリウッドは見習うべきだ」というもの。 これは確かにそうだ。 昔、黒澤明監督が「七人の侍」を作って、世界的な評価を受けた。 「面白い映画はこうやって作るのですよ」というお手本を世界に示した。 それ以来の「面白い映画のお手本」を山崎貴監督が世界に示してくれた。 山田洋次監督がもう御歳で、さて日本映画をしょって立つ後継監督は出るのだろうか、 と思っていたが、山崎貴監督がその人だろうと思う。 考えて見ると、「ALWAYS 三丁目の夕日」や「アルキメデスの大戦」などを見て、 心底感心してしまって、何度も見たのだった。 これらはみんな山崎監督の映画だった。 山崎監督の映画は、昔の小津安二郎を代表とする松竹映画、 黒澤明を代表とする東宝映画、それぞれの良い所を併せ持っている。 本当に素晴らしい事だ。 日本映画も安泰だ。 さて、海外レビューで割と多かったのが、 「終戦直後の日本の状況を知れた」というものだった。 これはちょっと目から鱗だった。 「焼け野原」になってしまった、というのは日本人はみんな知っている事だけれど、 海外の人には意外と馴染みが無かった様だ。 そして、「カミカゼパイロット」というのは狂人の様な人間だと思っていたが、 実際には同じ人間で死ぬのが怖かった、という事に気が付いた、というのだ。 そういう面を理解してもらえると、歴史認識などにも多少は良い影響が有るのではなかろうか。 映画のラストシーンによって、ゴジラの次回作も山崎監督がやる、 というのは既に暗黙の了解の様になっている。 ぜひ期待したいと思う。 さて、ゴジラ-1.0の凄い所はたくさん有る。 まずプロットだ。 死ぬのが怖くて逃げたカミカゼパイロットが、 愛する人や国を守る為に特攻をも辞さない決意をする、という点。 さらに終戦直後、武装解除で軍隊も無く、武器も無い中にゴジラが現れるという点。 本当に素晴らしいプロットだと思う。 さらに、主人公と典子が実の夫婦ではない、という点だ。 これは意外と凄い事だ。 べつに夫婦の設定であっても話は成り立つのだ。 けれど、夫婦ではない、 という事がストーリーの邪魔をしない素晴らしい効果を生んでいる。 これで連想するのは寅さんだ。 寅さんと、おいちゃん、おばちゃんは実の親子ではない。 ここが重要な点なのだ。 寅さんについて、「実の親子ではこうはいかない」という感想を良く見かける。 そうなのだ。こういう所も実に素晴らしいと思う。 さらにゴジラが怖い。そして近い! さらに、ゴジラがきちんとゴジラなのだ。 ハリウッド版のゴジラを見るとげんなりするのは、 ゴジラをまるでトカゲの様にしている事だ。 ゴジラはトカゲではなく、2足歩行の動物で、 顔は口が少し突き出した犬型の顔をしているのだ。 そういう「ちゃんとしたゴジラ」にしてくれたのもとても良かった。 海外レビューに溢れる感想は、 「ハリウッドは日本に映画の作り方を教えてもらえ」 「戦後の日本人の生活を初めて知った」 「最高のゴジラ映画であり、なおかつ今年最高の映画だった」 「もう11回も見てしまった」 などなど、大きな足跡を残してくれた。 これは日本にとって、色々な意味で大きなプラスになる事だ。 3月にアメリカアカデミー賞の発表が有る。 ゴジラは視覚効果賞の最優秀賞を取れるだろうか。(というか作品賞いきたかった) そして、日本アカデミー賞では12部門独占、なんていう快挙をなしてくれるだろうか。 実は自分は、子供の頃、父親に連れて行ってもらって夢中でゴジラ映画を観たのだった。 モスラ、キングギドラなどが出ていた頃のゴジラ映画。 とても愛嬌の有るゴジラを覚えている。 ゴジラが「シェー」をしたりなんかしていた。 だからゴジラは自分のソウルムービーなのだ。 マイナスワンを観ていて、銀座の街にゴジラが現れた時、あの名曲、 伊福部昭さんのあの曲が流れた時、感激と興奮で涙が溢れた。 ゴジラの映画を観る、というだけで嬉しくてたまらないのに、 今回のマイナスワンは本当に名作映画で、興奮が収まらない。 その大好きなゴジラ映画が世界中で大絶賛を受けているのは、本当に本当に、 嬉しくてたまらないのだ。 自分はまだ「たったの4回」しか観ていないが、またもう一回観たくてたまらない日が続いている。 連日ゴジラマイナスワンについて動画を出してくれている、 だいちゃんの映画部屋 北米でのゴジラ公開終了を惜しむレビューをどうぞ https://youtu.be/UpD9Nes3fq8?t=470 ![]() 設定の妙 映画の作り方 エンタメとは 日本の凄さ 日本のエンタメの底力 歌舞伎、松竹、東宝 若い人の為のゴジラ講座 これからゴジラマイナスワンを見る人に ゴジラ マイナスワン を観てきた(ネタバレ有り) ゴジラ愛 日本の誇り |
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