令和元年10月15日 余韻
ボーぜんとしてしまう
昔は、「名画座」と呼ばれる映画館が都内にも数か所在った。
その名の通り、古いけど、名画と呼ばれる映画を上映してくれる映画館だ。
高校生の時、彼女とデートで映画を見に行った。
「愛情物語」という映画だった。
映画を見終わって、自分は感動してボ~ぜんとしてしまっていた。
2度と立ち直れないくらい感動してしまっていた。
あんまり長い間ボ~ぜんとしていたので、彼女が怒ってしまった。
ピアニストの大河ドラマみたいな映画だった。
結婚して、息子ができ、息子がピアニストになる、みたいな、、、。
父親がいなくなる(亡くなる)カットに衝撃を受けてしまったのを良く覚えている。
この映画のテーマ曲、To Love Again も美しかった。
もしかして、自分が高校生の時ピアノを習いに行ったのはこの映画のせいだったのかもしれない。
何かに感動すると、しばらく立ち直れなくなってしまうのは大人になった今でも高校生の時のままだ。
ぱっと切り替えて、というのができない、というかしたくない。
ぱっと切り替えられるような人間にはなりたくない、と思っているふしがある。
そんな事言ってたら、この世の中で生きてらんねーのだが、、、。
歌舞伎を見て衝撃を受けた事も有った。
「本朝廿四孝」、奥庭狐火、中村福助さんの八重垣姫を見た時、感動してその晩は眠れなくなってしまった。
http://enmokudb.kabuki.ne.jp/repertoire/366
そんなわけなので、ラグビーを見て感動したら、
同じ日に録画されている大河ドラマを見るのは、翌日か翌々日にするのだ。
頭の中がラグビーでいっぱいになっているのに、
また新たな感動を得ようなどとは思わないのだ。
しかし、この前の日曜日、ラグビーを見たあとすぐ、
大河ドラマを見て感動してしまった、、、、。
なぜかわからんが、そういう人間にはなりたくないのだ。
なんちゅーことをしてくれたのだ、と思ったが、続けて見てしまったのだった。
まあ、ラグビーはにわかファンなのでボーぜんとするほどではなかったということで勘弁しておいてやろうか。
と、いうようなわけでございまして、
感動したらとことんボーぜんとしたいのだ。
ぱっと切り替えられる人間にはなりたくないのだ。
よくわからんが、そーなのであった。
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