かわいひでとし日記
思うこと、こころもち、脳内風景


2014.10.30         行間、空間、時間


1週間のうち、1~2日はケイタイを会社に忘れたまま帰宅する。

会社の充電器に鎮座したまま忘れ去ってしまうのだ。

駅に着いて電車の中でニュースを読もうと思った時に気が付く。

ま、いいか、と、そのまま帰宅するのだけれど、もう固定電話止めたんだから、

いつもケイタイ持っておかにゃあならんだろう とも思う。

だけど、余程の緊急でもなければそれでいいんだ。

留守電入ってたら翌日電話す りゃあいいんだし、、、。


そんな調子で、自分は殆どケイタイというものを使わない。

メールは全部パソコンでしか使わない。

なので、会社にパソコンを忘れたら取りに戻るかもしれないが、たまにはネット

に繋がっていない時間を過ごそうか、なんて思うかもしれない。



ケイタイが登場する前まで、メールというのは自分がパソコンを開いて受信した

ときに「届く」ものだった。

ケイタイのメールを使っている人は鳴った時に「届く」から不便というか、

邪魔 というか、大変なんじゃないだろうか。


最近はメールの文面に「夜分にすいません」なんて書いてあるので、

ちょっと驚 いたりしている。


自分にとって、メールは着信音が鳴ったらすぐ見なくてはいけないもの、

ではな い。

パソコンを覗いた時に「届く」もので、電話の様にすぐ対応しなくてはなら

ないものではない。

メールは帰宅してから、とか、時間が空いたら、とか、そういう時間に見る。


そもそも、迷惑メールやダイレクトメールを含めれば、仕事のメールを除いても、

一日に200通くらいのメールが来ている。

迷惑メールは自動的にゴミ箱に入る様になっているので、

残りは100通ほどだ ろうか。

その殆どがダイレクトメールなどで、それ専用のメールアドレスに届く。

なので、画面でザーーーーっと選択して一気に既読にしてしまう。

その中でちょっ と気になるものが有れば読んだりする。


結局、「人間」から届く、返事をしないといけないメールは、

それ専用のメール アドレスに届くが、10通以下だ。

なので、夜、仕事が終わって落ち着いた時間に返事を書く。


落ち着いて返事を書くという事は、昔の「手紙」と同じ様に書くことになる。

一行ずつやりとりをしたりはしない。ケイタイではないので。



昔、ネットもパソコンもケイタイも無かった頃、文通つうのをやっていた。

つうか、近所の友達以外とのコミュニケーションは文通か電話しか無かった。

便せんに手書きで手紙を書いて、ポストに投函するのだ。

あの「間合い」というのはとてもいいものだと思う。

夜中に手紙を書いて、翌日の朝にポストに入れる。

その翌日か、翌々日に相手に届くだろう。

届いたその夜、彼は読むだろう。

読んだらすぐ返事を書くかもしれないし、一晩考えてから書くかもしれないし、

1週間経ってから返事を書くかもしれない、、。


そうして返事の手紙が届いて、その晩ゆっくり読む。

2度、3度、繰り返して読んだりもする。


人と人のコミュニケーションには、こういう、間合いが必要なのではないだろう か。

その場で即答するのではなく、ゆっくり考えてから返事をする。


夜中に書いた手紙は翌日読み返しなさい、と良く言ったものだった。

夜中に書いた手紙は、思いが強すぎたりする事があるので、翌日の昼間、冷静に

なっている時に読み返してみる。

そして、表現を直して書き直してからポストへ 入れる。


メールでも有ると思うけれど、ああしまった、あんな事書いちゃった、と、

後悔 する事が有る。

なので、ゆっくり考えて、文章を直したり書き直したりしてからポストへ入れる のだ。


文章というものは、やはり「行間」に思いが詰まっていたりするもの だ。

その行間だけでなく、数日間の時間がさらに言葉になっていない思いを増幅する。

手紙というものは、その時書きたい事を一応全部書いてから送るので、起承転結

というか、そのときの1つの小さなストーリーの全貌がそこに書かれている。

それを読むと、読んでいる自分の頭の中に情景が浮かび、書いた人の気持ちを想

像することになる。

送ったほうも想像する、今日あたり手紙が届いただろうから、今頃読んでいるだ

ろう、あれを読んでどう思っているだろう、と。


僅か数枚の便せんに書かれた手紙には、こうして想像する時間というものが付属

している。


自分がその時思った事を全部書いて送る。

一行書いて、相手の反応を見てから次の行を書くのではない。

だから、手紙は、自分を小出しにしない。


だから、書いた事で相手を傷つけてしまう事も有る。

だから、言葉を選んだり、思い直して書きなおしたり、あるいは、既に出してし

まった手紙を後悔したり、後悔してすぐに次の手紙を書いたりする。


心を開いて人と話をするには、自分を小出しにせず、全部伝えてから相手の返事

を待つものだと思う。


行間と、時間と、距離とが想像を生んで、思いを強くする。

そういう間合いがとても好きだ。

 

http://www.lifehacker.jp/2014/07/140720happiness.html

http://allabout.co.jp/newsdig/w/56681

http://blogos.com/article/93827/

http://www.sixlines.co.jp/takeonht/undwer/yobi/howto01.htm



 


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